40代 健康

Life in the future

40代からの体の悩み
HOMEBLOGShopping
vol.2 大人のアトピー性皮膚炎の特徴
vol.3 アレルギー反応の理解
vol.4 皮膚のバリア機能
vol.6 気をつけなければならない合併症
vol.7 アトピーで皮膚科を受診するとき
vol.8 治療方針を知って薬を使い分ける
vol.9 ステロイド外用薬について
vol.10 ステロイドの副作用について
vol.11 タクロリムス軟膏とは
vol.12 脱ステロイド
vol.13 保湿のポイント
vol.14 飲み薬は使い分けが大事
vol.15 スキンケア
vol.16 衣服、寝具の注意
vol.17 掃除と洗濯の仕方
vol.18 アトピー性皮膚炎と食事
vol.19 不眠対策
vol.20 かゆくなったらどうするか
vol.21 悪化要因のチェックリスト1
vol.22 悪化要因のチェックリスト2
vol.23 用語解説
vol.24 用語解説2
vol.25 アトピーに関するQ & A 1
vol.26 アトピーに関するQ & A 2
vol.27 私のアトピー日記
スカルプD 薬用スカルプシャンプー
プロペト
新ピフォニー軟膏 20g

アレルゲン以外のアレルギー反応

皮膚炎が起こる要因は、アレルゲンだけではない

アトピー性皮膚炎を起こす要因としては、非アレルギー的側面も考えなければなりません。アレルゲンだけを避けても、皮膚に起こる症状を防いだり改善することはできません。どんなに効きめの高い薬をつけて症状を抑えても、それは一時的なことで、次の皮膚炎の発症を抑えることにはなりません。敏感な皮膚を炎症から守るには、非アレルギー的な面でのさまざまな刺激も避ける必要があります。

根強い「食物アレルギー」原因説

ハウスダスト

実は長い間、医学界においてもアトピー性疾患、特にアトピー性皮膚炎は、食物アレルギーが主な原因であると考える人たちがありました。実際、医師の学会や研究会などでも食物アレルギーを中心に論争が交わされてきた経緯があります。必然的に、一般の方々もそういったイメージを持つ人が多いわけですが、アトピー性皮膚炎の原因をすべて食物アレルギーに求める考え方は、大いなる誤解だと知っておく必要があるでしょう。過去、アトピー性疾患に対して治療現場では、その原因がほぼ次の三つに絞られていました。
①遺伝的体質②生活環境(ハウスダスト、ダニなど)③食生活
まず、ほとんどの医師がこの三点を中心に治療と生活改善の指導を行っているそうですが、アトピー性疾患のうち特にアトピー性皮膚炎に関しては、食物アレルギーが主な原因であると短絡的に考えられる傾向が強いようです。つまり今日、現場の医師の中にも大いなる夢とも思える治療を続けている人が意外に多く存在するということです。とりわけ食物アレルギー原因説に固執する傾向が一部の小児科医で、彼らは食事制限を中心に指導することが多いように思われます。小さな子供の患者さんの場合、いったん食物が原因で異常な反応が起きると、それが大人よりも見つけやすいということもひとつの理由でしょう。また実際、アトピー性皮膚炎の患者さんのうち、食物アレルギーが関係しているのは、3歳以下の子供に多いといわれるのも事実なのです。この確率は研究者によって見解がマチマチなのですが、いずれにしても小さな子供の患者さんにとってストレートに引き金になりやすい食物アレルギーをまず視野に入れて治療を開始するのが、蒜的な小児科医の傾向であることは間違いありません。あまりにも短絡的に考えている医師の場合、アトピー性皮膚炎の原因はすべて食物にあるという考え方で、お母さんたちを指導するので、結果的に子供たちは厳しい食事制限を課せられることになります。

いつの時代も根強いダニ・アレルギー

ダニ

アトピー性皮膚炎の大敵といわれるダニの脅威は、今日の統計においてもアレルギー反応を引き起こす原因物質の中でトップの地位を守り続けています。いつも住居をきれいに掃除して、清潔に保っているからといって安心などしていられません。ダニは肉眼で見えないだけで、どこの家にも必ず潜んでいるものなのです。また、ダニは人を刺すといわれますが、アレルギー反応を起こさせるダニは人を刺すダニではないので、なかなかその存在に気がつかないのです。大きさにしてせいぜい3分の1ミリぐらいのものですから、虫メガネでやっと見えるか見えないかぐらいの大きさです。これがハウスダスト(家ボコリ)の中に潜んでいてアレルギーを引き起こすわけです。家のホコリと一緒にダニが鼻に吸い込まれて鼻炎を起こし、気管に入ってぜんそくを引き起こすのです。その際、大体において生きたままのダニが鼻に飛び込んでくるわけではありません。ダニが粉々に砕け、空気中に浮かんでいるのを、私たちは空気と一緒に鼻から吸い込んでしまうのです。近年、このダニの粉末が皮膚から吸収されてアトピー性皮膚炎を起こすことも解明されてきました。ダニの粉末が皮膚内に入り、ランゲルハンス細胞とリンパ球に捕らえられると、この細胞が他のリンパ球に異物が侵入したという情報を伝えます。その結果、一連の免疫メカニズムが働いて、遅延型アレルギー反応(抗原の侵入から一歩遅れて起こる反応)を起こすのだと考えられています。一方、皮下にあるマスト細胞(IgE受容体を持つ細胞)は抗原であるダニの粉末とじかに触れ、即時型アレルギー反応であるじんま疹を起こします。このように、遅延型と即時型の両方の反応によってアトピー性皮膚炎を起こしていくのがダニ・アレルギーの大きな特徴です。

汗、石けんかす、シャンプーなども誘因に

皮膚を刺激するものとして、まずあげられるのは、汗や涙そして、さまざまな汚れです。こうしたものが長い間皮膚についたままになってると、それだけで敏感な皮膚はかぶれ(接触皮膚炎)を起こすことがあります。汗や汚れを落とす石けんには、いろいろな成分が含まれています。このため、皮膚をきれいにする石けんが、皮膚を刺激する可能性があることも頭に入れておきましょう。石けんを使っている間も刺激になりますが、さらに、すすぎが十分でないと、皮膚や衣類に石けん分が残り、いつまでも皮膚を刺激します。石けんは、皮膚の表面の皮脂を取り去るという面でも気をつけなければなりません。ヘアシャンプーやリンス、化粧品や香水も刺激の強い成分が入っているものが多いのです。とくにリンスはすすぎが十分でないと、髪の毛が皮膚に触れるたびに刺激となり、汗ばんでくると、汗といっしょに皮膚を刺激します。チクチクする衣類や顔に触れる髪の毛、きついベルトや靴下、帽子なども刺激になりやすいものです。さらに、暖かすぎる環境や極端な寒暖差、強い紫外線もアトピーの皮膚にダメージを与えることが少なくありません。乾燥ぎみの皮膚には、乾燥した空気も皮膚の乾きを助長します。熱い湯や消毒綿などにしみ込ませたエタノールも皮膚をカサつかせます。

過労、睡眠不足、ストレスも影響

こうしてみると、現代社会では、環境自体がアトピー性皮膚炎の誘因になっているともいえます。誘因から完璧に防御しようとして悲観するよりも折り合いをつけながら、症状を治していくことが必要でしょう。実際に、そうしてよくなっている人はたくさんおられます。アトピー素因をもつ人では、少しのきっかけで自律神経系のバランスが乱れることも少なくありません。かぜなどで体調をくずしたり、過労や睡眠不足が続くと、一般の人でも肌が荒れてお化粧ののりが悪くなりますが、アトピー性皮膚炎の人では、そうした影響がさらに濃厚にあらわれます。とくに心理的なストレスは、免疫力を低下させアレルギー反応を誘発しやすいといわれます。実際、イライラしているときには、からだじゅうがかゆくなったり、ブツブツした湿疹が出やすいようです。自分ではストレスを感じていないと思っていても、プレッシャーが重荷になっているときには、かゆくなりやすいようです。また、かゆみを気にしはじめると、よけいにかゆみが増すということもしばしばあります。反面、心地よい緊張感があるときには、かゆみも気にならないという人がずいぶんいます。アトピー性皮膚炎を引き起こしたり悪化させる要因は、数えきれないほど多く、そう考えただけでも気分が滅入ってしまうかもしれません。しかし、ここで紹介したさまざまな要因が、すべて誰にでもあてはまるわけではありません。それどころか、上手にコントロールできれば、さまざまな刺激が刺激にならなくてすむことが多いのです。アトピー性皮膚炎の人は、そうでない人より少しだけ皮膚が敏感なけで、それほど悲観する必要はないのです。自分にとって何が刺激になるのか、どんな状況のときにアトピー性皮膚炎が悪化するのか、ここであげた例なども参考にして、自分の傾向を客観的に把握し、コントロールしていくことこそが大切です。

Copyright (C) ~ Life in the future ~ 40代からの体の悩み All Rights Reserved.