40代 健康

Life in the future

40代からの体の悩み
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vol.2 生活習慣病の王様
vol.3 あなたの重症度と治療法は?
vol.4 高血圧のタイプ
vol.5 どこで高くなる?
vol.6 高血圧による体のダメージ
vol.7 血圧の自己測定
vol.8 血圧計の種類
vol.9 血圧の測り方
vol.10 血圧の測り方2
vol.11 運動療法
vol.12 その他の生活対策
vol.13 食生活の改善
vol.14 食生活の改善2
vol.16 食塩制限の基本
vol.17 カリウムの上手な採り方
vol.18 カルシウムの上手な採り方
vol.19 食生活のその他の注意
vol.20 高血圧に良い肉や魚乳製品
vol.21 高血圧に良い野菜きのこ、海藻
vol.22 高血圧に良い果物、豆や芋
vol.23 食塩含有量の多い加工食品
vol.24 薬物による高血圧の治療
vol.25 薬物による高血圧の治療2
vol.26 薬物による高血圧の治療3
vol.27 塩分が1日10g以下の献立1
vol.28 塩分が1日10g以下の献立2
vol.29 塩分が1~2gのおかず
vol.30 塩分が1g以下のおかず
vol.31 血圧を下げる食事1
vol.32 血圧を下げる食事2
vol.33 血圧を下げる食事3
vol.34 血圧を下げる食事4
vol.35 血圧を下げる食事5
vol.36 血圧を下げる食事6

高血圧 - 塩分を上手に採る

塩分を上手にとるコツは?

まず「食塩」の特徴を知っておく

「ナトリウム塩」に要注意

高血圧の食事療法では、食塩の制限も重要なポイントになります。ちなみに「塩」(塩類)というのは、酸とアルカリが化学反応してできる成分で、いろいろな種類があります。塩類の代表が食塩で、塩素とナトリウムが結合してできています(ナトリウム塩=塩化ナトリウム/塩化ナトリウムの含有量が99%以上の塩を「食塩」または「精製塩」と呼ぶ)。このうち塩素は漂白剤にも入っていますが、人体では胃酸などの原料に使われ、150gほど存在します。またナトリウムはソーダ水にも使われる成分で、人体には100gほど存在し、カリウムとともに体液を調節したり、神経の伝達を助けるなどの重要な働きをしています。ナトリウムも食塩から得られ、不足するとめまいや脱力感、嘔吐、意識障害などが現れますが、大量に発汗したとき以外は、厳しい食塩制限をしても不足することはまずありません。

食塩とは別種の「塩」もある

塩の仲間(塩類)には、食塩のほかにカリウム塩(塩化カリウム)やマグネシウム塩などもあります。カリウム塩は食塩に近いため、最近はこれを食塩に混ぜてナトリウムの量を抑えた食卓塩も登場しています。ただし"純粋な塩昧"は食塩だけで、他の塩類は苦味もあります。カリウム塩やマグネシウム塩は摂取量が少なく、健康への悪影響も心配ありませんが、食塩は、とり過ぎると血管を収縮させて血圧を上昇させます。また食塩中のナトリウムが体内に増えると、血液の量が増えて血圧を上昇させます(血液は「循環回路」を流れているので、血液の量が増えると血圧がすぐ上昇する)。血圧を上げる作用がある成分(アンジオテンシンⅡ)がつくられて、高血圧の要因になることもあります。ですから高血圧では食塩のとり過ぎが問題で、とくに体内に増えたナトリウムの悪影響が出やすく、その上手な対策が必要になります。

食事の"重さ″も問題になる?

食塩は調味料や加工食品に入っているだけでなく、天然の食品にも含まれています(食品の加工度が高くなるほど食塩の量が増えることが多い)。日本人は昔から大量の食塩をとってきましたが、近年は以前より摂取量が減り、1日に13g前後をとっています(欧米は8~12g程度の地域が多い)。年齢別に見ると50代までは摂取量が増えますが、60歳以降は食事の量が減る影響で食塩の摂取量も減少します。近年の研究で「日本では食事の重量の0.5~0.6%が食塩」と報告されており(島田彰夫氏ら)、食事の量が増えれば、それにつれて食塩の摂取量も増えるのがわかります。当然、食事の量がふつうよりも多い「過体重」や「肥満」の人は食塩の摂取量も多くなるので、ダイエットをすれば減塩もできます。日本人が食塩をたくさんとっているつけもの食品はしょうゆやみそ、漬物などですが、最近はこれらの食品からの食塩がやや減った反面、「その他の調味料」(焼肉のたれ・風味調味料・ブイヨン・めんつゆ)からの食塩が増えているので注意する必要があります。

高血圧を減らす"早道″とは?

食塩と高血圧の関係については、各国の調査で「食塩の摂取量がとくに多い地域では高血圧が多く、1日5~6g以下の地域では高血庄が明らかに少ない」ことが報告されています。また「ウサギに大量の食塩を与え続けると、約1カ月で高血圧になる」などの動物実験の報告も多数あります。

▼食塩の特徴とは?
項目 主な特徴
原料 主に海水や岩塩からとる
成分 塩素とナトリウムが結合したものナトリウム塩(塩化ナトリウム)
用途 主に食品の調味や防腐のために使用
精製塩 塩化ナトリウムを99%以上含むものを「食塩」または「精製塩」と呼ぶ
並塩・租塩 「並塩」「漬物塩」は塩化ナトリウムが95%以上、「粗塩」は95%程度
その他の調味用の塩 「アジシオ(商品名)」は塩化ナトリウムが85~90%、調味用カリウム塩製品は塩化カリウムが60%程度、塩化ナトリウムが35%程度
体内での働き 塩素・ナトリウム→細胞外の体轍の状態を正常に維持し、体液バランスを保つ・神擬の刺激の伝達を助ける・胃酸の原料になるなど
不足する要因 高温下の激しい労働や運動による大量の発汗・慢性の下痢や嘔吐など
欠乏時の症状 脱力感・めまい・嘔吐・脱水症状・意識障害など
必要量 食塩として1日1.3g以上
ナトリウム ナトリウム含有量=食塩量g÷2.54
摂取源 飲食物の重量の0.5~0.6%に存在
過剰症 細胞外の体液の増加や血管の収縮→血圧上昇・むくみ・口の渇きなど

▲体液のバランスの"守り神”

人体は約60兆個の細胞でできていますが、それぞれの細胞の内部には体液(細胞内液)が入っており、細胞の活動を支えています。また細胞の外側にも、血漿(血液の液体成分)その他の体液(細胞外液)が存在します。これらの体液は体重の50~60%を占め、その60%程度が細胞内の体液、残りが細胞の外の体液です(細胞外液の30%強は血漿、残りは組織間液)。細胞内の体液にはカリウム、細胞の外の体液にはナトリウムが多く含まれており、2つの体液の間は細胞を包む細胞膜で仕切られています。この膜は必要に応じて両方の体液を出しれすることができますが、液体には「濃度が高いほうに水分が流れる性質」(浸透圧)があるため、細胞の外の体液のナトリウムの濃度が高くなると、細胞内の水分が"濃度の高い細胞の外″に流れ出て、血液などの細胞外の体液量が増えて血圧が上昇します。そのため、ふつうは細胞内の体液のカリウムの濃度と細胞の外のナトリウムの濃度がきちんと調節されていて、細胞の内部と外側の体液のバランスが保たれ、血圧の異常な変動などがおこらないようになっています。たとえ食塩をとり過ぎて一時的に体内にナトリウムが増えても、健康な状態なら腎臓がナトリウムをどんどん排泄してしまうので、体液のナトリウムの濃度はあまり変わりません。ところが高血圧の人は、腎臓の働きが落ちていてナトリウムを十分排泄できないため、ナトリウムの濃度が異常に上がって血圧が上昇してしまいます。ですから食塩を制限して、余分なナトリウムを減らして細胞外のナトリウムの濃度を下げ、血清の量を通常の状態に戻せば血圧も下がり始めます。また、それとともにカリウムを多めにとって細胞内のカリウムの濃度を上げれば、細胞外のナトリウムの濃度とのバランスが調整されるので、やはり血圧を下げる効果が得られます(カリウムにはナトリウムを排泄させる働きもある)。

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