高血圧 - 高血圧に良い肉や魚、乳製品
高血圧によく効く献立づくりのコツとは?
毎日30種類以上の食品を食べる
栄養バランスの基本と、高血圧の治療でとくに重要な栄養素やアルコール対策のポイントなどを頭に入れたら、実際の献立づくりを始めます。具体的な手順は、まず1日に摂取するエネルギー量(適切なエネルギー量は〔自分の理想体重×25~30キロカロリー〕での3分の1を1食分の目安にし、朝・昼・夕の3食に割り当てます(毎食のエネルギーはに多少バラツキがあつてもよい)。そして3食それぞれに3人栄養素をバランスをよく配分し(糖質62%、脂質22%、たんぱく質16%のバランスに近づける)、主食と主なたんばく源になる主薬の食材を選び、メニューと墓を決めます。これに野菜や海藻、果物を主体にした副菜(その他のおかず)を組み合わせて、ビタミンやミネラル、食物繊維を確保し、汁物などを組み合わせます。献立の内容がだいたい決まったら、改めて「ごはんの量は適切か・おかずの食材にかたよりはないか・乳製品や野某、海藻類の不足はないか・甘い飲食物をとりすぎていないかしなどの点をよくチェックしてください。大切なのはいろいろな食品をまんべんなくとることで、毎日30種類以上の食品を食べるのが目標になります。
「6つの食品群」も上手に活用
この場合、「6つの基礎食品群」という分類(米国などを参考に厚生省が提唱)を使うのもひとつの方法です。この方法では、いろいろな食品が、含まれている栄養素の違いによって6つのグループに分けられています。この6つのグループから、それぞれ1品以上を毎食選んで食べると栄養のバランスがとれて、ミネラルやビタミン、食物繊細も上手に補給できるようになっています。食品の選び方や組み合わせ方に迷ったときなどに利用すれば、献立づくりのヒントが得られます。なお、和食のメニューは脂肪のとり過ぎなどが抑えられる反面、ごはんが中心なので漬物やみそ汁が合い、おかずの塩分が多くなりがちです。これに対し、洋風や中華風の料理はおかずが中心で、油や香辛料が上手に利用されているため、塩分が少なくてもおいしく食べられます。ですから3食とも和食にするのではなく、洋風か中華風の献立を1日1食とり入れれば塩分を抑えやすく、献立のバリエーションも広がります。
肉類や魚類でお勧めの食材は?
肉類は脂肪の少ないものを使う
高血庄や動脈硬化に効果の高い食事にするためには、体によく効く食材を選ぶことが大切です。まず肉類について見ると、毎日とる必要がある必須アミノ酸をバランスよく含んだ良質のたんぱく質が多いほか、脂質や鉄、ビタミンA、B1などがかなり含まれています。そのため、近年は肉類が重要なたんぱく源となっていますが、肉類には脂肪も多いので注意が必要です。肉類は脂肪が少ないものを使うことが大切で、ひれ肉やもも肉、子牛肉、ささ身、胸肉などを選びましょう(ひき肉は赤身をひいてもらうとよい)。料理する前に余分な脂肪を取り除き、脂肪がとくに多いサーロイン、ロース、ばら、手羽などは避けてください(肉料理では調理器具や料理法も工夫し、できるだけ食材の脂肪を落として料理する)。
魚介類には効果が高いものも多い
一方、魚介類については、高血圧や動脈硬化などに効果的な栄養素を多く含むものがたくさんあります。たとえば、魚には良質なたんぱく質や脂質、ビタミンB1、B2、体によい不飽和脂肪酸(EPA、DHAその他)などが、貝にはアミノ酸の一種で血圧を下げる働きがあるタウリンや鉄、糖質類(グリコーゲンその他)などが多く含まれています。鮮度が高い魚は、1.1尾のものは身が固くしまっていて、張りがある、2.腹部に弾力があり、変色していたり、切れたりしていない、3.みずみずしい光沢があり、うろこがしっかりついている、4.眼が澄んでいて張りがある、5.えらが鮮紅色をしている、6.切り身は皮がしっかりしていて、身に弾力がある、7.身と皮、身と血合い部分との境目がはっきりしているので、こうした魚を選んで活用してください。ただし、マグロのとろはエネルギーが高いので、食べ過ぎは禁物です(きんき、ぶり、さばなどの脂肪の多い魚も同様)。体重オーバーや脂肪のとり過ぎの人は、低脂肪の白身魚(たい、ひらめその他)がよいでしょう。また塩魚(塩さけなど)や十物、つくだ煮類、塩辛、水産練り製品、味付け出詰その他の食塩が多い食品にも、十分な注意が必要です。逆に、新鮮なかきやさんま、はまぐり、あじなどは、高血庄や動脈硬化の治療や予防面でとくにお勧めです。
■かき
血圧の上昇を抑えたり、コレステロールを減らす作用があるタウリンが豊富です。眼の網膜の発達や、視力回復にも効果的です。
■さんま
EPA(IPA)やDHAなどの体によい不飽和脂肪酸が多く、動脈硬化や心臓病(狭心症、心筋梗塞)、高血圧などへ効果があります。
■はまぐり
タウリンや鉄、カルシウムなどのミネラル類、ビタミン類(肋など)が豊富です。煮汁には栄養が溶け込んでいるので、いっしょにのみましょう。
■あじ
100g中に65mgのカルシウムが含まれているほか、ビタミンB2やEPA(IPA)やDHAなどの不飽和脂肪酸も豊富です。
乳製品や卵は減塩料理にも役立つ
ヨーグルトを毎日食べるとよい
牛乳や脱脂粉乳、ヨーグルト、カッテージチーズなどの乳製品は、比較的少量の食塩で調理できるという大きなメリットを持っています。高血圧の人には"和食好き″が多いのですが、献立が和食だけにかたより過ぎていると、どうしても乳製品が不足しがちになるので、洋風の献立も上手に取り入れてください。カロリー制限が必要な人やコレステロール値が高い人は、乳脂肪の少ない低脂肪乳やカッテージチーズ、プレーンヨーグルト、低脂肪ヨーグルトなどを上手に利用するとよいでしょう(ふつうのチーズは塩分がかなり含まれているので、食べる量に注意する)。
■ヨーグルト
海外の研究で「ヨーグルトを常用している人は長寿である」と報告されてから、ヨーグルトの乳酸菌のすぐれた働きが知られるようになりました。乳酸菌は「腸内のビフィズス菌などの体によい善玉菌を増やす・腸の環境を調える」などの働きがあり、便秘や下痢に有効なうえ、老化防止や美容効果も得られます。カルシウムも多く、吸収もよいので毎日食べるとよいでしょう。
卵のレシチンは血流をよくする
一方、卵も栄養が豊富な食品で、重要な8種類の必須アミノ酸がバランスよく全部入っているほか、他の栄養素もビタミンC以外はほとんど含まれており、「理想的な食品」とも言えます。卵の黄身に多いレシチン(リン脂質の一種)には、脂質と水をなじませる働きがあるため、血管をふさぐ血栓を溶かしたりして、血流をよくします。レシチンは脳や神経に欠かせない成分でもあり、適切に摂取していれば老化やぼけの防止にも効果的です。しかも、卵は牛乳と同様に塩分を加えなくてもおいしく調理できるので、減塩料理でもたいへん役立ちます。ただひとつの問題は卵黄にコレステロールが多いことで、コレステロール値が高い人は、1日に半分程度に抑えるか、卵白だけを使ってください(コレステロール値が正常なら、1日1個程度を献立に取り入れるとよい)。
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