40代 健康

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40代からの体の悩み
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vol.2 生活習慣病の王様
vol.3 あなたの重症度と治療法は?
vol.4 高血圧のタイプ
vol.5 どこで高くなる?
vol.6 高血圧による体のダメージ
vol.7 血圧の自己測定
vol.8 血圧計の種類
vol.9 血圧の測り方
vol.10 血圧の測り方2
vol.11 運動療法
vol.12 その他の生活対策
vol.13 食生活の改善
vol.14 食生活の改善2
vol.15 塩分を上手に採る
vol.16 食塩制限の基本
vol.17 カリウムの上手な採り方
vol.18 カルシウムの上手な採り方
vol.19 食生活のその他の注意
vol.20 高血圧に良い肉や魚乳製品
vol.21 高血圧に良い野菜きのこ、海藻
vol.22 高血圧に良い果物、豆や芋
vol.23 食塩含有量の多い加工食品
vol.25 薬物による高血圧の治療2
vol.26 薬物による高血圧の治療3
vol.27 塩分が1日10g以下の献立1
vol.28 塩分が1日10g以下の献立2
vol.29 塩分が1~2gのおかず
vol.30 塩分が1g以下のおかず
vol.31 血圧を下げる食事1
vol.32 血圧を下げる食事2
vol.33 血圧を下げる食事3
vol.34 血圧を下げる食事4
vol.35 血圧を下げる食事5
vol.36 血圧を下げる食事6

高血圧 - 薬物による高血圧の治療

高血圧の薬物療法

薬物療法は一度開始されれば、治療中に血圧が正常化して治癒することはきわめて少ないので、初診時に適切な判断をして治療方針を立てる必要があります。そして、医療を受ける側としては十分な説明を受けた上で納得し、治療を開始する必要があり、その上で初めて効果的な治療法となります。薬物療法の対象になるかどうかは、2000年に日本高血圧学会が示したガイドライン(表)が参考になります。また、薬物療法が本当に有効であるかどうかは、日常の診療で十分行われていないのが現状です。しかし、降圧薬の有用性は、単に血圧が下がるというのみで評価されるのではなく、1.有効性、2.安全性、3.経済性の三つの側面から、患者にとって真に役立つ薬なのかどうかが確かめられなければなりません。しかし先にも述べたように、高血圧は単に血圧のみの問題ではなく、多くの要因がかかわって成り立つ、細動脈を中心にした血管病とみられるようになっています。したがって、血圧を下げるだけではなく、薬物療法をすることで、心臓、血管、腎臓、脳などの主要な臓器の障害が起こらないようにする必要があります。そして、降圧効果が大きいだけではなく、心臓の肥大が起こりにくくなるとか、尿にタンパクが出なくなるなどと、それらの機能が改善することが求められます。また、降圧薬には、一般に副作用といわれる好ましくない作用が含まれていることがあります。多くの場合は、あらかじめ予測されるので、早く気づけば大事に至ることはありません。これまでになかった症状が、薬を飲み始めてから現れたら、すぐかかりつけ医に申し出るようにしてください。

高血圧のリスク層別化の手順

血圧分類 軽症高血圧
(140~159/90~99mmHg)
中等症高血圧
(160~179/100~109mmHg)
重症高血圧
(≧180/≧110mmHg)
血圧以外のリスク要因
危険因子あり 低リスク 中リスク 高リスク
糖尿病以外の危険因子あり 中リスク 中リスク 高リスク
糖尿病,臓器障音,心血管病のいずれかがある 高リスク 高リスク 高リスク
(日本高血圧学会2000年ガイドライン)

降圧薬の種類と選択の順位

降圧薬の場合は、少なくとも対象者の七〇%以上に降圧の有効性が認められ、さらにその間に特別な有害効果が生じない基準が満たされなければなりません。市販される前には三段階(第一~三相)の手順が必要です。第一相では健常者に対して用いた場合に副作用が生じないことが確認されます。第二相では高血圧患者に用いた場合に所定の降圧効果が副作用を伴わずに得られることが確認されます。第三相では降圧薬の治療の効果を見極めるために実薬と偽薬を用いて実施されます。このように選択された薬剤は、第一の選択基準としては、一般的には血圧上昇のメカニズムを考えて、血管抵抗を下げるか、心臓の機能を抑制することにより降圧の目的は達成されますが、原則として心臓の機能にはあまり影響のない、すなわち心拍出量には大きく影響しない薬剤が選ばれます。第二の選択基準には、患者が心筋梗塞、狭心症などの冠動脈性心疾患にとってどのような危険因子を有しているかが重要で、それらの危険因子を助長する薬剤は避けるようにし、また現在ではそれらの危険因子に対して好ましい効果をもっている薬剤が選択されます。第三の選択基準では高血圧によって心臓に肥大をきたしている場合には、心肥大に対してより効果的な薬物を選択します。さらに、脳血管障害、狭心症などの合併症の有無、気管支喘息、痛風などのそれ以外の併存病、年齢、性別、経済状態なども考慮して薬剤が選択されます。現在国際的なガイドラインで、第一選択薬として推奨されている薬剤は、1.降圧利尿薬、2.β遮断薬、3.吼遮断薬、4.カルシウム括抗薬、5.アンジオテンシン変換酵素阻害薬、6.アンジオテンシンⅡ受容体措抗薬です。

高圧薬の選択における適応と禁忌の勧告

  積極的な適応 禁忌
カルシウム括抗薬 高齢者,狭心症,脳血管障害,糖尿病 心ブロック(ジルチアゼム)
ACE阻害薬(アンジオテンシン変換酵素阻害薬) 糖尿病,心不全,心筋梗塞,左宜肥大,軽度の腎障害,脳血管障害,高齢者 妊娠,高カリウム血痕,両側腎動脈狭窄
ATⅡ受容体括抗薬(アンジオテンシンⅡ受容体接続薬) CE阻害薬と同様,特にせきでACE阻害薬が使用できない患者 妊娠,高カリウム血痕,両側腎動脈狭窄
利尿薬 高齢者,心不全 痛風,高尿酸血痕
β速断薬 心筋梗塞後,狭心症,頬脈 喘息,心ブロック,未梢循環不全
α1遮断薬 脂質代謝異常,前立腺肥大,糖尿病 起立性低血圧
(日本高血圧学会2000年ガイドラインを一部加筆)

降圧薬はどのようにして選択されるのか?

降圧薬は確実に血圧をコントロールする上で極めて有用です。その際、急激に血圧を下げることは、むしろ主要な臓器の循環不全を起こします。したがって、時間をかけて徐々に血圧を下げながら主要な臓器が新しい循環の維持に適合できるよう、段階的にアプローチをしていきます。まずは、第一選択薬となる薬物の有効最小量から治療を始め、二~四週くらいの間隔で経過をみながら降圧を図ります。降圧によって臓器障害や副作用がないことを確認しながら、一二週間くらいの時間をかけて血圧を140/90以下へコントロールします。ステージ1であれば60%は単一の薬でコントロールできますが、もし十分な降圧が得られなければ、ほかの第二選択薬の降圧薬に変更するか、あるいはそれらの;を併用します。95%以上は、多くても三薬の併用で血圧はコントロールできます。このようにして三~六か月かけて目標が維持されると、次の段階で多剤併用の場合、後から加えた薬の用量を減らすか、あるいは使用を中止し、目標値が維持できる最小必要量を決定して維持療法を続けます。これらの薬の選択基準はまず血管の抵抗を下げ、心臓の機能を正常に保つような薬を選びます。次いで、将来心臓病を発症するような危険因子があるかどうかを診断し、それらに悪い影響をもつ薬を除外したり、心肥大のある人には、その改善に有効な薬を選んだりします。また、虚血性心疾患、脳血管障害、腎障害をはじめ数々の合併症や併存病がある場合が多いので、これを改善するか、少なくとも悪化させないような配慮が必要です。その他、年齢、性別、副作用、費用なども考慮した上で最初の一薬が決められます。このようにして、薬物療法が必要な人に、最も適した薬が選ばれるのですから、処方された薬の名前と、どのような種類の薬なのかを知っておくとよいでしょう。

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