高血圧 - 血圧を下げる食事その6
黒ごま焼酎
ごまに含まれる特効成分がセサミン
ごまは虚弱体質によく効くとされ、日本においては、奈良時代から食用や薬用に用いられてきました。では、なぜ、ごまは体にいいのでしょうか。その薬理作用を科学的に分析するために、さまざまな研究が行われていますが、最近、大きな注目を集めているのがセサミンという物質です。セサミンは、ごまにほんのわずかしか含まれない、ゴマリグナンと呼ばれる物質の主成分。いわば、ごまパワーの源です。そのパワーは滋養強壮だけにとどまらず、悪玉コレステロールの低下、肝臓の保護、免疫力の調整機能、さらに、乳がんや肝がんなどの発生を抑える作用まであることがわかってきました。さらに最新の研究で、セサミンには高血圧を抑える作用のあることが実証されたのです。
注目はセサミンの抗酸化・血管弛橋作用
研究の結果、セサミンには2つの働きがあることがわかりました。ひとつは、有害な活性酸素を除去する働き(抗酸化作用)、もうひとつは、血管を広げる働き(血管弛緩作用)です。高血圧の発症には、有害な活性酸素が深くかかわっていると考えられています。活性酸素によって、血管の内皮細胞が傷つけられる状態がつづくと、血管はかたくなって破れやすくなるばかりか、動脈硬化を起こして血管の中を狭めてしまいます。セサミンは肝臓で、体に有益なさまざまな物質に変化することが明らかになっています。これを生体内代謝物といって、そのいくつかが強い抗酸化作用を有し、これが活性酸素を発生させる酵素の働きを抑えてくれるのです。その結果、動脈硬化の進行を抑え、ひいては高血圧を防いでくれるわけです。さらに、ラットを使った動物実験で、血管を弛緩させる(広げる)効果もあることがわかりました。セサミンの生体内代青物を、ラットから摘出した動脈に添加したところ、血管を緩める作用が認められたのです。その効果は、強い血管弛穣作用を持つ神経伝達物質のアセチルコリンと同程度でした。つまり、血管を広げて、直接的に血圧を下げる効果が確認されたのです。またセサミンの効果は人間でも確認されたそうです。高血圧の人は、ふだんからごまを多くとるよう心がけることをおすすめします。また、ごまが老化の防止に役立つ食品であることは、現代の食品化学の研究でも明らかになっています。ごまの食効を、毎日、手軽に得る方法としておすすめなのが「黒ごま焼酎」です。焼酎は日本酒などとくらべて糖質が少なく、脳梗塞や心筋梗塞を防ぐ血栓溶解酵素の作用を活発にする働きがあります。窯ごま焼酎を飲めば、ごまの食効だけでなく、焼酎の血液サラサラ効果も得られるので、高血圧などの改善にも大いに役立つでしょう。
黒ごま焼酎の作り方
材料(約1カ月分)・黒ごま 100g ・ホワイトリカー(35度)1リットル
作り方
1.フライパンにごまを入れ、弱火でからいりする。ごまの皮がプチプチとはじけてきた火からおろす。焦げないように注意する。
2.ごまのあら熟がとれたら、密閉容器に入れて、ホワイトリカーを注ぎ入れる。
3.冷暗所で一晩寝かせればでき上がり。飲む時間はいつでもかまわないが、寝酒に達している。好みで、はちみつなどを加えてもOK。
メモ
・上澄みを1日に30ml程度飲む
・冷暗所で保存すれば半永久的にもつ
・お酒が飲めない人は水で薄めたり、火にかけてアルコール分をとばして飲むとよい
玉ねぎジュース
玉ねぎの辛味成分が血液・血管力を高める
玉ねぎには特有の辛味や刺激臭がありますが、そのもとになっているのは、次に示す3つの有効成分です。
●システイン・S・ オキサイド系化合物(チオスルフイネート化合物)
血糖値やコレステロール値を下げ、血栓(血のかたまり)をとかす作用があります。
●ジサルファイド系化合物
膵臓から分泌されるインスリンの感受性を高め、血糖値を下げる働きがあります。
●グルタチオン系化合物
細胞をサビつかせて動脈硬化などの一因となる活性酸素を、除去する作用(抗酸化作用)を持っています。このように、玉ねぎは血液力・血管力を高める作用が高く、高血圧、高血糖、高コレステロール、動脈硬化などの生活習慣病に対抗してくれます。
また、玉ねぎには、硫黄を含んだアミノ酸が含まれています。玉ねぎをつぶしたり切ったりして細胞が壊れると、アミノ酸が酵素と反応し、アリシンという成分が作られます。実は、このアリシンこそが、血液をサラサラにする成分なのです。アリシンは、善玉コレステロールをふやしたり、血小板の凝集を防いだりして、血栓(血のかたまり)を作りにくくする作用を持っています。したがって、玉ねぎの細胞をできるだけ壊して、酵素と反応させることによって、血液の浄化作用がさらに高まるというわけです。
ジュースにすると有効成分をとりやすい
このほかにも、玉ねぎには多くの薬効があります。たとえば、胃がんや糖尿病を予防したり、病気の要因になる活性酸素を除去したり、冷えや不眠を改善したりする効果が確認されています。また、玉ねぎは、アルコールのとりすぎによる血液のドロドロ化を改善する効果もあります。アルコールには脱水作用があるため、大量に飲むと血中の水分が減少し、血球が凝集しやすくなります。この血球が血液をドロドロにして、血管を詰まらせてしまい、重症の場合には、脳梗塞や心疾患などを引き起こす要因ともなるのです。血液をサラサラにして、水分も多く含む玉ねぎのジュースは、アルコールを飲んだあとの水分補給に、最適な飲み物といえます。健康効果を目的にとる場合は、1日に1/4~1/2個くらいの量で十分です。ただし、そのまま食べるよりは、ジュースにして飲むほうが効果的です。前に触れたように、玉ねぎは、細胞をできるだけ壊してとるほうが、血液サラサラ効果が高まります。そのため、玉ねぎをこまかくつぶして作る「玉ねぎジュース」なら、玉ねぎの栄養を効率よく体内にとり入れることができるというわけです。ただし、玉ねぎジュースを作ってそのままおいておくと、酸化したり、揮発性の有効成分が失われてしまいます。玉ねぎジュースを作ったら、できるだけ早めに飲むようにしましょう。
玉ねぎジュースの作り方
材料(コップ2杯分) ・玉ねぎ 2個 ・レモン汁 大さじ2 ・はちみつ 大さじ2 ・水 300ml ・氷 4個
作り方
1.玉ねぎは皮をむいて、あらく刻む。
2.玉ねぎ、はちみつ、水をミキサーに入れ、約2分攪拌する。
3.氷を加え、コップに注ぎ、レモン汁を加える(氷をいれるのは、玉ねぎの苦味やにおいを抑えるため)。
4.以上、飲みにくい場合は、100%の野菜ジュースやフルーツジュースで割って飲んでも良い。
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