40代 健康

Life in the future

40代からの体の悩み
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vol.2 生活習慣病の王様
vol.3 あなたの重症度と治療法は?
vol.4 高血圧のタイプ
vol.5 どこで高くなる?
vol.7 血圧の自己測定
vol.8 血圧計の種類
vol.9 血圧の測り方
vol.10 血圧の測り方2
vol.11 運動療法
vol.12 その他の生活対策
vol.13 食生活の改善
vol.14 食生活の改善2
vol.15 塩分を上手に採る
vol.16 食塩制限の基本
vol.17 カリウムの上手な採り方
vol.18 カルシウムの上手な採り方
vol.19 食生活のその他の注意
vol.20 高血圧に良い肉や魚乳製品
vol.21 高血圧に良い野菜きのこ、海藻
vol.22 高血圧に良い果物、豆や芋
vol.23 食塩含有量の多い加工食品
vol.24 薬物による高血圧の治療
vol.25 薬物による高血圧の治療2
vol.26 薬物による高血圧の治療3
vol.27 塩分が1日10g以下の献立1
vol.28 塩分が1日10g以下の献立2
vol.29 塩分が1~2gのおかず
vol.30 塩分が1g以下のおかず
vol.31 血圧を下げる食事1
vol.32 血圧を下げる食事2
vol.33 血圧を下げる食事3
vol.34 血圧を下げる食事4
vol.35 血圧を下げる食事5
vol.36 血圧を下げる食事6

高血圧 - 高血圧による体のダメージ

動脈硬化がどんどん進行する

動脈硬化の3つのタイプに要注意

高血圧は血管に大きな負担をかけるため、放っておくと全身の動脈硬化がどんどん進行します。動脈硬化は動脈が傷み、硬くもろくなるもので、進行すると血流が悪化し、血管が破裂するなど非常に危険です。

動脈硬化は、1.粥状硬化(じゅくじょうこうか)、2.細動脈(さいどうみゃく)硬化、3.中膜(ちゅうまく)硬化に大別されます。
1.の粥状硬化は太い動脈におこり、典型例では血管にコレステロールを主体とするお粥状のドロドロのかたまり(粥腫)ができ、血流が悪化します。2.の細動脈硬化は腎臓や脳などの細い動脈におこり、血管が傷んで狭まり、弱くなります。3.の中膜硬化は太めの動脈におこり、血管壁の中膜にカルシウムが沈着して硬くなり(石灰化)動脈瘤なとの原因になります。

脳や心臓、腎臓の動脈が危ない

これらの動脈硬化は高血圧によって進行が促進されますが、高脂血症(こうしけっしょう)や糖尿病をともなっていると、危険度がさらに高まります。そのほか、喫煙や肥満、ストレス、運動不足、お酒やコーヒーののみ過ぎなども動脈硬化の誘因になります。高血圧の人は脳や心臓、腎臓の動脈硬化がとくに進行しやすく、その影響で脳卒中や狭心症・心筋梗塞、腎臓障害などの余病(合併症)が発生します。そのため高血圧の人の寿命は短めで、健康な人より15~20年も早死にすることが少なくありません。

脳卒中(脳血管障害)

脳卒中は日本人の高血圧に最も多い合併症で、高血圧の人の20~25%に発生します。脳卒中には脳の血管が詰まる脳梗塞というタイプと、脳の血管が破裂する脳出血その他のタイプなどがあり、近年は脳出血が減ったものの、脳梗塞はむしろ増えています。脳梗塞には、動脈硬化(粥状硬化)でおこる脳血栓症と、体のほかのところから流れてきた異物が血管をふさぐ脳塞栓症がありますが、高血圧で多いのは脳血栓症で、本格的な発作をおこすと短時間のうちに体の片側のまひや言語障害などが出てきます。血管が破れるタイプには、主に細い動脈が破裂して脳内で出血する前述の脳出血と、主に太めの動脈にできたこぶ(動脈痛)が破れて臓の外側の膜で出血するクモ膜下出血があります。どちらも突然、強い頭痛や吐きけ、そう意識喪失などが現れますが、とくに脳出血は高血圧が重大な誘因になります。ほかに、脳の血流の悪化で、多少のしびれや言葉のもつれなどの軽い卒中症状が一時的に出るケース(一過性脳虚血発作)も見られます(10~20%の人は5年以内に脳梗塞を発症)。また悪性高血圧では、血圧の急上昇で激しい頭痛やけいれん、意識障害などが現れます(高血圧脳症)。

狭心症・心筋梗塞(虚血性心疾患)

心臓を収縮させる筋肉(心筋)に血液を送る冠状動脈という血管が動脈硬化(粥状硬化)をおこし、血流が悪化すると、心筋が血液不足の状態(虚血状態)におちいります。これで発生するのが、狭心症や心筋梗塞などの心臓病(虚血性心疾患)です。狭心症では血液不足の状態が一時的で、強烈な圧迫痛などの胸痛発作が1分~数分おこるようになります。また、血液の供給が途絶えてしまうと心筋の一部が死に(壊死)、激烈な胸痛発作が30分~数時間も続きます。これが心筋梗塞で、発作直後~数日以内に50~60%の人が死亡します。これらの心臓病は、「高脂血症・高血圧・糖尿病・喫煙」が4大誘因(危険因子)になります(日本人の高血圧では狭心症や心筋梗塞の発生率が、正常血圧の人の2倍程度に高まる)。

■狭心症と心筋梗塞の違い
狭心症の発作 心筋梗塞の発作
・労働や運動時におこる
・最大15分程度で治まる
・安静にすると治まる
・吐きけや便意は少ない
・血圧降下、顔面蒼白などのショック症状はまれ
・ニトログリセリン舌下錠が有効
・死亡するケースは少ない
・突然の激しい胸痛と苦悶
・30分以上、長時間続く
・安静にしても治まらない
・吐きけや便意などをともなうことが多い
・ショック症状になる
・ニトログリセリンは効かない

腎硬化(じんこうか)症【高血圧性腎症】

腎臓には無数の血管があり、血液中の老廃物を濾過して尿をつくっていますが、高血圧の八は徐々に細い血管などが硬く狭くなり(細動脈硬化)、血流が悪化して腎臓の働きが低下します。これが腎硬化症で、通常は高血圧を放置して10年ほどで現れます。しかし、進行が遅いので、重症化したり(血圧もさらに上昇する)、末期(腎不全)に進んで人工透析が必要になる人は多くありません(10%以下)。例外は悪性高血圧のケースで、すぐ治療しないと腎硬化症が急激に進み、数週間~数ヶ月で腎臓の機能が失われます(悪性腎硬化症)。

心肥大・うっ血性心不全(けっせいしんふぜん)

高血圧では、心臓が血液を送り出すのに強い力が必要になります。そのため心臓の筋肉に負担がかかり(主に左心室)、徐々に厚くなっていきます。これが心肥大で、高血圧を未治療の人の約半数に見られますが、通常は特別な障害も症状も見られません。しかし、進行すると心臓のポンプとしての力が低下して血流が悪化し、内臓に血液が停滞して種々の障害がおこります(うっ血性心不全)。当初は息切れや動博などが現れ、悪化すると激しい呼吸困難症状で(心臓喘息)、顔や手足のむくみなども見られます。

その他の合併症

■大動脈瘤

胸部や腹部の大動脈で動脈碓化(粥状硬化)が進むと、動脈唯が次第に変形して"こぶ″(瘤)状のものができます。これが人動脈瘤で、破裂して大出血する危険があります。

■閉塞性動脈硬化症

主に足の主要動脈の血流が悪化し、歩行中にふくらはぎなどに痛みやしびれ、けいれんなどがおこります(休むと治る→「間欠性跛行」)。患者さんの60%程度は高血圧です。

■高脂血症

脂質には中性脂肪やコレステロールその他の種類がありますが、遺伝や生活習慣、糖尿病などの影響で血液中の脂質(血清脂質)の総量が増えたり、バランスが狂うことがあります。これが高脂血症で、コレステロールが過剰なタイプ(高コレステロール血症)では動脈硬化(粥状硬化)が悪化しやすく、狭心症や心筋梗塞などが多発します。近年は高脂血症が激増し、高血圧の30~40%に高脂血症が見られます。高血圧と高脂血症があると、動脈硬化の危険度が著しく高まります。

■糖尿病

人間は飲食物の糖質をブドウ糖に変えてエネルギー源にしていますが、糖尿病では膵臓から分泌されるホルモン(インスリン)の働きが不足してブドウ糖を利用できなくなります。そのため、使われないブドウ糖が血液中にだぶつき(高血糖)、それが続くと、過剰な糖分の悪影響で血管が傷んで病的な動脈硬化が進行します。そして、眼(眼底)の出血や腎臓障害、神経障害、狭心症・心筋梗塞などの種々の合併症で寿命を縮めます。糖尿病も主に遺伝や生活習慣の影響で発病しますが、日本でも急増中で、高血圧の10%程度が糖尿病を合併しています(糖尿病予備軍の境界型糖尿病は、高血圧の30~40%に見られる)。高血圧と糖尿病がある場合も、合併症による死亡率が大幅に高まります。

■高尿酸血症・痛風

細胞の中の遺伝子(DNA)の本体の核酸の老廃物である尿酸が血液中に異常に増えるもので、患者さんの10%程度は痛風になり、足の指の関節などに激痛がおこります。高尿酸血症は遺伝や肥満、飲酒などの影響でおこりますが、高血圧の人にも見られるため、注意が必要です。

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