高血圧 - 血圧の自己測定
血圧の自己測定とは
血圧は時々刻々と変動しているものですが、測るときの状態や環境条件によっても変動します。そもそも血圧をなぜ測るのかといえば、将来、脳卒中や心臓病になる危険性がどれだけあるかの目安にするためです。そして、そのような危険性をなるべく少なくする生活をしていく目安にするためでもあるのです。そのように考えますと、その人のある特殊な条件下での血圧値ではなく、ごく普通の条件下での血圧値のほうがよい目安になるわけです。病院に受診しているときや健診を受けているときの血圧値は、慣れない場所で緊張しているときですから、血圧は高くなっているはずです。それよりは、その人の日常生活のごく普通の条件下の血圧値のほうが目安になるわけです。そのような観点から、家庭で自分で血圧を測ることができれば、いつでもどのような場合でも測定することができます。そして、血圧を測ることから、自分の心身に関心をもち生活習慣を見直すきっかけにしたり、自己コントロールをすることができます。また、自分で測った血圧値を記録しておき、受診時にその記録を持っていってかかりつけ医とのコミュニケーションの糧とするなど、健康の管理に役立てることができます。わが国の自動血圧計のめざましい普及は、血圧の自己測定を飛躍的に推進することになりました。しかし、聴診器を用いた測定法も習得しさえすれば、誰でもどのような場合でも正確に測ることができます。
血圧の高さを正しくとらえる
血圧の高さは絶えず変動していますので、一回の診察室での測定だけでは判断できないことも多いのです。普通は初診の際に座位で左右の上腕で測定し、差があるときには、高値を示す上腕側で血圧を測ります。少なくとも三回測定し、これらの平均値をその人の血圧値として記録します。これまでも述べたように、診察室でのみ異常に高い値を示す「白衣性高血圧」の人もいます。また、血圧が高い人は変動の幅も大きいことを考えますと、家庭で測っている血圧値を参考にしてもらうとよいのです。高血圧の診断には、まず血圧測定が重要なデータとなりますので、血圧の高さを正しくとらえることが最も大切なことになります。そのためには、血圧計についての正しい知識をもって、正しい測り方をする必要があります。
血圧を測るときの注意事項
その人の正しい血圧値を知るためには、血圧の変動を招く因子を避けて、なるべく測定条件を一定にします。まず精神的にゆったりと落ち着いている状態にあるときがよく、不安やイライラ、怒り、口諭した直後などは、血圧は高くなっているはずです。運動直後や尿意や寒さを我慢しているときも血圧は上がります。また、軽い飲酒や、入浴後は末梢血管が拡張するため血圧は下がります。このような変動因子を避けるため、測定する環境としては22℃前後の心地よい部屋で、あらかじめ腕帯を上腕に巻いた状態で座位をとり、くつろいだ気分で少なくとも五分間は腕を心臓レベルに保ってください。勤めている人は、帰宅後の食事から一時間くらい後に測るほうがよいでしょう。降庄薬を服薬している場合には、服薬後の時間、特に一日一回の服薬の場合は、服薬前の値を知っておくことが必要でしょう。測定するときの姿勢によっても血圧は変わりますので、いつも同じ姿勢で測るようにしてください。通常は座位で測ります。
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