40代 健康

Life in the future

40代からの体の悩み
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vol.3 大腸がんの自覚症状
vol.4 大腸がんの検査
vol.5 大腸がんを確定する検査
vol.6 大腸がんを確定する検査2
vol.7 大腸がんの治療 ステージ
vol.8 大腸がんの治療
vol.9 開腹手術と腹腔鏡手術
vol.10 人工肛門
vol.11 放射線療法・抗がん剤治療
vol.12 がんの再発と転移
vol.13 手術後・退院後の食事
vol.14 手術後の日常生活

大腸がん - 大腸がんの増加

増え続けるがんのなかでも、肺がんともに急増している大腸がん。時に女性にあっては、がん死亡原因の第1位になっているほど。その背景には、はたしてどんな要因が考えられるのでしょうか?

毎年新たに10万人が発症

女性 大腸がん

日本人の全死亡者数のうち、病気によるものではがんが第1位となっています。つまり、およそ3人に1人ががんによって命を落としていることになります。これにはもちろん、高齢化によってがんを発症する方が増えているということもありますが、年齢別で見た場合も、死亡原因としてのがんは男女とも30歳代から増え始め、男性で60歳代、女性ではなんと50歳代にピークを迎えており、若い世代でも決して油断することはできません。このように増え続けるがんのなかにあって、近年急増しているのが大腸がんと肺がんです。大腸がんというのは、「結腸がん」と「直腸がん」をあわせたがんのこと。女性においては特にこの大腸がんが著しく増加している。実際、女性のがんの部位別死亡率ではこの10年、大腸がんが胃がんや肺がんを抜いて死亡原因の第1位。男性でも、第1位の肺がん、第2位の胃がんに迫る勢いで大腸がんの死亡率が高くなっています。患者数自体も毎年10万人を超え、この20年間だけでがんになる人が約4倍に増えている。現在、多くのがんのなかで大腸がんが特に要注意の存在になっているのは間違いないでしょう。

女性ではなぜか「結腸がん」が多い

国立がん研究センターの調査では、女性の場合、大腸がんのうちでも、特に結腸がんが急増しているのも要注目で、この50年間の人口10万人当たりの死亡率の推移を見ると、直腸がんではほぼ横ばい。これに対して、結腸がんは3倍以上になることが明らかになっています。

大腸がん増加の背景

動物性脂肪

近年、わが国で大腸がんの患者が増えている理由はどこにあるのでしょう?がんというのは、そもそも正常な細胞ががん細胞と化してしまい、無秩序に自己増殖することで起こる悪性の腫瘍です。生活習慣や加齢による細胞の老化、免疫機能が不具合を起こすためなど、さまざまな要因が複合するのが、細胞ががん化する原因と考えられていますが、現在のところは確定的なことはまだわかっていません。ただ、発症の誘因や確率を高める要素については、これまでの疫学研究でもある程度までわかっており、大腸がんの誘因のひとつとして環境、なかでも食生活の欧米化にあることがしばしば指摘されています。具体的には、穀類や野菜を中心にした食事から、肉類を中心にした高たんばくで動物性脂肪の多い食事への転換、それによる食物繊維の摂取量の減少が大きいというのです。実際、この40年ほどで見た場合、肉料理や油を使った揚げ物などが食卓や外食の献立に占める割合は急増しており、動物性脂肪(魚以外)の摂取量はおよそ4倍近くに増えている一方、野菜やきのこ、海藻などの食物繊維の摂取量は半分近くまで減少しています。これが大腸がん患者急増の背景にあるのではないかと考えられている。

発がんリスクを高める

こうした疫学研究を裏づける理由のひとつとして、脂肪を分解するための胆汁酸が腸内にたくさん分泌され、そのために大腸がんが発生しやすくなる、という説があります。肝臓から十二指腸へ分泌される胆汁酸は脂肪の分解・吸収に必要で、それ自体はもちろん無害ではあるものの、腸内細菌によって代謝される際に発がん性のある副産物をつくるのではないか、というのです。また、脂肪そのものが、過酸化脂質など細胞や遺伝子を傷つける有害な物質になりやすいという考えもありますが、いずれも確証はないうえ、脂肪の摂取量を抑えても大腸がんの発生率に変化がなかったという研究もあり、その関係はいまだにはっきりとはしていません。

一方の食物繊維は消化も吸収もされないため、便の量を増やして便通をよくし、体に有害な物質や発がん物質を排出しやすく、そうした物質を含む便が腸壁を刺激する時間が少なくなるという面があります。あるいは、腸内の常在菌のうち「善玉菌」の食物となってこれを増やし、腸内環境を整えるとの説も有力です。胆汁酸から発がん物質つくる恐れのある「悪玉菌」を相対的に減らす点でも有効と考えられますが、最近「ふだん食物繊維を多く食べていても大腸がんの発生率は低くならない」という、研究結果があり、確定的ではありません。ただ、食物繊細の量が極端に低いと大腸がんのリスクが高まるという点は否定できず、食生活の変化と日本人の大腸がん罹患(りかん)率の急増には何らかの関係があると考えられます。

その他の考えられる要因

大腸がん急増の背景には、日本人の高齢化もあると考えられます。がんはおしなべて高齢になるとかかりやすくなる病気ですが、大腸がんもその例にもれず、日本では60歳代で最も多く、70歳代、80歳代と続きます。これより若い30~40歳代の発症率は全体の5~10%と低めで、これは若い世代の大腸がんの場合、特に遺伝との関係が大きいためと考えられています。

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