40代 健康

Life in the future

40代からの体の悩み
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vol.3 大腸がんの自覚症状
vol.4 大腸がんの検査
vol.5 大腸がんを確定する検査
vol.6 大腸がんを確定する検査2
vol.7 大腸がんの治療 ステージ
vol.8 大腸がんの治療
vol.9 開腹手術と腹腔鏡手術
vol.10 人工肛門
vol.11 放射線療法・抗がん剤治療
vol.12 がんの再発と転移
vol.13 手術後・退院後の食事
vol.14 手術後の日常生活

大腸がん - 大腸がんはどんな病気か

大腸がんはどういう経路で発生し、どのような点が怖いのでしょうか?早期発見ができれば、どの程度まで治すことができるのでしょうか。あわせて自覚症状にはどんなものがあるか、詳しく見ていきましよう。

増殖・浸潤・移転

大腸がんは、大腸の内壁にできる「悪性」の腫瘍の一種。腫瘍というのは、正常であれば決められた回数の分裂で死んでしまうはずの細胞が、コントロールできないままにどんどん増殖していく病気です。では、同じ腫瘍でも悪性と良性の違いはどこにあるのでしょうか。悪性の腫瘍の特徴は
1.無根に増殖する
2.浸潤する形で広がる
3.ほかの細胞や臓器に転移する
という3つにあります。
まず、第1のポイントですが、良性の腫瘍の場合は一定の大きさでストップする増殖が、悪性では無限に増殖し、最終的には宿主を殺すまで増殖をやめません。続いて第2の点でいうと、良性の腫瘍の場合は一般に風船がふくらむように丸く大きくなっていきますが、悪性の腫瘍ではタコが足を広げるように、植物が根を張るようにギザギザの不定形で広がっていきます。これを「浸潤」といい、良性の腫瘍が全体をくりぬくように切除できるのに対し、切除の範囲を広く、深くしなければならないのがやっかいです。そして、その細胞は1個になってもまた増殖し、もとの場所とは違うところにも根を張ります。これが悪性腫瘍の第3の特徴「転移」であり、経過観察においても十分注意しなければなりません。

大腸がん発症の経路

がんは粘膜に発生し、徐々に増大します。がん細胞も、もとは正常なひとつの細胞です。細胞は自分のコピーを作りながら分裂、増殖していくのですが、コピーミスなどで遺伝子に変化が起きます。それを数回繰り返すと「がん細胞」に変身していきます。正常細胞には不要な増殖を自ら抑制する働きがありますが、がん細胞は抑制機能を失っています。
大腸がんが発生するしくみは現在のところ2つが考えられています。1つは良性の「腺腫」という腫瘍が悪性化して発生する経路です。腺腫の多くはポリープの形をしており、これに遺伝子の傷がいくつも重なって大腸がんになる場合で、古典的な多段階発がんモデル(良性のポリープである腺腺に、遺伝子の傷がいくつも重なり大腸がんになるという考え)として知られています。2つめが、腺腺の時期を経ないで、正常粘膜からいきなりがんが発生する経路です。このようながんをdenovo(デノボ)がんといい、初期は平坦な形で少し陥凹しているのが特徴です。

大腸ポリープの形状

ポリープの形状は早期がん(0期~Ⅰ期)の見た目の分類とほぼ一致します。

大腸ポリープの形状

ポリープとは、腸や胃などの粘膜の表面にできる小さく隆起した突起物の総称です。ポリープといわれるものは、良性の「腺腫」と悪性の「がん」に分けられます。ポリープの形態は、茎のある「有茎性」と茎のない「無茎性」、その中間である「亜有茎性」、扁平したものなどに区別されます。最近では、ポリープは遺伝子の異常によってできるのではないかと考えられています。大腸は、消化器のなかでも最もポリープができやすい臓器で、大腸内視鏡検査をすると、多くの人に見つかります。

ポリープのすべてががんになるわけではない

大腸ポリープ

がん化の心配される例として、盲腸から直腸まで大腸の粘膜に数えきれないほどのポリープができている人がいます。これは、「家族性大腸腺腫症(家族性大腸ポリポーシス)」と呼ばれるもので、APCという遺伝子の変異によって起きます。放置しているとがん化する可能性が高く、40歳代までに半数の患者さんにがんが発生します。そのため、家族性大腸腺腹症になったら、がんが見つからなくとも、予防的に大腸の全摘手術がすすめられます。ポリープは、腺腫とそれ以外のものに分けられます。腺腫とは、大腸の粘膜の上皮細胞(表面)から発生する良性腫瘍をいいます。一方、それ以外のもののなかには、老化による細胞のシワのようなものや、何らかの病気による炎症性のものなどがあります。このうち、がんになる可能怪のあるポリープは腺腫で、それ以外のものががん化することはまれで、潰瘍性大腸炎やクローン病の長期経過例でがん化することが知られています。腺腫は、大腸ポリープの約80%を占めています。1㎝以上になる腺腫は少なく、だいたい数mmから1㎝以下です。これまでの研究で、腺腫のなかでも1㎝を超える大きなものががんになる確率が高いことがわかっています。ただ、1㎝以下ならがんにならないということではなく、1㎝以下でも10%くらいはがんになることがあります。

ポリープの形によって種類が決まるわけではなく、腺腫かそうでないかは、内視鏡による外観の確認と組織を採取しての病理検査(生検)で判断することになります。

大腸内視鏡検査時に見つかったポリープの切除は予防的効果がある

大腸内視鏡検査をすると、かなりの頻度で大腸ポリープが発見されるということは、すでにお話ししました。これらがすべてがんになるわけではありませんが、少しでもがんになるリスクを減らすことを目的として、5mm以上のポリープを摘出することがあります。内視鏡によるポリープの切除は比較的簡単で、予防的効果が大きいことから、積極的にポリープ切除をすることをおすすめします。

内視鏡による切除術には、ポリペクトミーと内視鏡的粘膜切除術(EMR)があり、ポリープの形や大きさに応じて使い分けられます。内視鏡によるポリープ切除では、1回にせいぜい数個しか切除できません。それ以上のポリープがあるときには、3カ月くらい間隔をあけて内視鏡的粘膜切除術を行います。というのも、ポリープを切除した部位の腸壁は薄くなります。次に切除するために大腸内に空気を入れると、その部位が破れてしまう危険性がないとはいえないので、ある程度の期間をおくのです。ポリープを完全に切除してしまえば、同じ場所にポリープができることはまれで、最終的に大腸がんになる確率は低くなりますが、数年に1回程度は定期的に検査を受けることをおすすめします。

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